キイロヤマトンボを撮る
ためていたので、連投になります。
昨日のグンバイトンボに続いて奈良でキイロヤマトンボを撮りたくて連日の観察です。
その前に、奈良ではほぼ見られないイトトンボを探しに行くことにしました。
この場所は奈良市の山手にある廃田です。
廃田の湿地に踏み込んだとたん、ワーッという感じで飛び立ったのが、これまた奈良であまり見ることのない、モートンイトトンボです。
これを見るために遠く新宮まで出かけていたのがうそのようです。
♀もいました。十分成熟した色合いになっています。
未熟な♀も同じところで見られます。
モートンイトトンボは湿地でしか見られないのですが、小型で飛翔距離もそう長くないと思われます。
湿地が(湿田)連続するような環境かであれば、生息域は広がりを見せるのですが、湿地が途切れたり、農薬等の影響で連続しなくなったりすると孤立化してしまうように思います。
そのため奈良では多くみられなくなったものと思います。
これはモートンイトトンボに限らず、移動距離が多くない種全体に言えることだと思われます。
次のオオイトトンボもその一種だといえます。
三枚ともオオイトトンボです。
奈良で出会えるとは思ってなかったので、連続で張り付けてしまいました。
オオイトトンボは近畿北部ではそう珍しい種ではないのですが、ここ奈良では絶滅寸前種の代表格といえます。
今回短時間での探索で複数見られたので、安定した産地かと思われます。
まだしばらく生息が続くので、また改めて訪れることにして、発生期間が残り少ないキイロヤマトンボを探しに行きました。
ここでは、昨日の京都と違い砂底の川面を広くパトロールしてくれるので撮影は比較的簡単です。
キイロヤマトンボが方向を変える時の飛び方で、胸から腹部にかけては90度傾けられているのに頭部はほぼ水平を保ったままです。
これはキイロヤマトンボに限らず色々なトンボにみられる光景です。
♀も一度だけ侵入してきたのですが、パトロール中のオスに見つかり産卵することもなく追い立てられ飛び去ってしまいました。
トンボはメスを見つけると、どのような状況でも交尾を試みようとして、飛びついていくことがほとんどです。
メスにとっては、ゆっくりと産卵することもままならない状況です。
ここで近畿で見られるヤマトンボの仲間の見分け方を説明しておきます
まずオオヤマトンボの特徴
次にコヤマトンボの特徴
最後にキイロヤマトンボです
慣れてくると、飛んでいる場所と飛び方などである程度分かりますが、確実なのは、採るか撮るかのいずれかだと思います。
最後に別の日ですが、キイロヤマのいるところでかなりな確率で一緒に見られるアオサナエです。
最近ではあまり多くみることがなくなりつつありますが、キイロヤマとはペアで見ることができる可能性が高いです。
どちらかが見つかれば反対の種の可能性も高いといえます。
今年は今まで撮れていなかった種の撮影が結構うまくいった前半でした。
これからはいよいよヤンマを中心とした夏のトンボに代わっていきます。
特に夕方に飛ぶヤンマの撮影が近年の課題です。