夏の下北山スポーツ公園トンボ
梅雨の晴れ間が今年は非常に少なく、トンボ観察にはよい状況ではありません。
つかの間の晴れ間を狙って、7月初旬に下北山村を再訪しました。
サナエは全く姿を見ず、すでに夏のトンボたちの天国になっていました。
奈良で一番多く見かけるイトトンボといえばクロイトトンボです。
池から川の緩やかな流れまで適応力はすこぶる高く、隆盛を誇る一因かと思います。
羽化したての♀ですが、池面では交尾産卵も行われており発生時期も長い種です。
やや暗いところを好むのですが、ここでは明るいところでも多く見られます。
この種も秋までの長い期間見ることができます。
これは、明らかに露出オーバーの失敗作です。
トンボ自体が明るくなりすぎてよくわかりません。
少し全体をいじってみましたが、やはり全体に白くなっているのは難しいです。
撮影時にちゃんと合わせておかないと、あとで悔やむことになります。
特に千載一遇の種であったら、確実に落ち込みます。
次に私の飛翔写真の撮り方を紹介します。
参考になるかどうかはわかりませんが(-_-;)
まず全く加工なしの状態です。
マニュアルモードでシャッター速度1/800、絞りF4.0、ISOオート(640)で設定しています。
この写真では、50mmの標準レンズ相当で撮りましたので、背景も映り込んでいます。
これを好むか好まないかは、人によるかと思いますが、私はあまり好きではありません。
背景でトンボが目立たなくなっているためです。
こういう場合は、トリミングでごまかします。
上の写真をトンボ中心に切り取りました。
これだとトンボが目立ってよくわかるかと思います。
飛翔写真は、なかなか狙ってとることが難しいので、私は高速連射を使います。
10数枚連射した中でピントが比較的あっているものを残します。
またこの場所のように、なるべくトンボに近づける場所を選択するのも良い方法です。
約2mからの撮影です。
50mm相当のレンズだとピントの合う範囲が広がり撮れる確率がぐんと上がります。
もっと近くで撮れるならさらに広角側を使えば、ピントはほとんど気にならなくなってきます。
逆に遠くの飛翔写真を撮るときは、望遠レンズを使います。
2mの距離で撮影する場合のピントが合う範囲は
広角28mm相当でしたら、1.83-2.21m(38cm)の幅でピントが合います。
標準50mmでしたら、1.94-2.06m(12cm)の範囲しか合いません。
これが300mmだと、1.9988 - 2.0012m(0.24cm)の幅にしか合わず、奇跡的でない限り撮影不可能になります
この写真の場合だとピント幅は12cm程度しかありません。
トンボの翅、手前と奥側ぐらいがピント範囲だと思います。
またストロボを使うことで、シャッター速度を速めてトンボをぶれにくくしたり、絞り込でピントの幅を広げることで、さらに撮れる確率は上がります。
ただ写真が不自然になることが多いので、私は暗いところでない限りストロボなどの補助光は使いません。
ピントはベストではありませんが、見れるぐらいまで撮れているかと思います。
皆さんも一度飛翔写真に挑戦してみてください。
うまくいったら結構はまってしまいます。