大型種を求めて5/26
今日は、曇の天気予報。
ムカシトンボの生き残りを探しに行く予定でしたが、曇りだと飛ぶ確率が低いのでもう少し平地を流れる川に下見がてら出かけました。
キイロヤマトンボが目的ですが、まだ時期的に早いので多分見ることはないと思いつつ出かけてみました。
朝8時前に現地につきましたが、さすがに少し肌寒い感じです。
土手の上から見ると、護岸に生えているイタドリの葉上に黒いトンボがいます。
近畿地区で見られる黒いトンボは、アオハダトンボかハグロトンボです。
この写真のように♂の金属緑光沢が強く出ています。アオハダと呼ばれる所以です。
ハグロトンボはもう少し黒みを帯びて発生も少し遅れる感じです。
メスは羽に白い紋が入るので簡単に見分けられます(偽縁紋と呼ばれています)
ここで少し面白いことに気が付きました。
日も差さず朝早くて寒いためか、翅で尾部を包むようにしています。
ほとんどすべてがそうしているのを見ると、保温のためといえるかもしれません。
たまに翅を開き尾部を持ち上げたりしますが、また同じ姿勢に戻ります。
心なしか翅を山形に開いて包んでいるように見えます。
普通は次の写真のように尾部は翅から出ています。
少し暖かくなった9時前ぐらいから一頭また一頭と川面に降りていきました。
日がさしてこないので、この場所から移動することにしました。
昨年、アオサナエとホンサナエを確認した場所に移動しましたが、何も見つけることなく早々に退散して、頻繁に通う池に向かいました。
池のトンボは川のトンボより日差しの影響が少ないように感じます。
特にトンボ科の種はその傾向が強く思います。
まず最も多かったのは、ハラビロトンボです。発生時期の盛期とみえ、あちこちから羽化直後の個体が飛び出します。
湿地から少し離れた流れのそばにはシオヤトンボがいます。
シオカラトンボによく似ていますが、シオカラよりは少し太短い感じです。
このトンボは止水域が生息場所ですが、私のイメージは、河川沿いの道端にいる感じです。流れの緩いところも生息域なのかもしれません。
かなり体の状態が不自然です。
翅だけ見るとまだそんなに老熟している感じではないので何らかのトラブルに巻き込まれたのかもしれません。
このような姿は初めて観察しました。
♂が真っ赤になるので、よくアカトンボと間違えられます。
オスもメスも赤とんぼに比べて腹部が横に広がっています。
アカトンボは丸く細くなるので見分けるポイントになります。
この時期から秋ごろまで長くみることができる種で、田んぼや畑のある里山でよく見かけます。
湿地の端を歩いていると、小さなトンボが目につきました
日本一小さなトンボ、ハッチョウトンボです!
奈良で見たのは初めてです。昨日行ったお亀池も生息地になっていますが見かけませんでした。
この場所も今までかなりの回数来ていますが、見つけられませんでした。
私の場合ある特定のトンボを探していると、ほかのトンボが目に入らぬ傾向にあります(-_-;)
とにかくここで見ることができたので今後観察を続けたいと思います。
昨年から観察行動範囲を近畿一円まで広げたため、地元の観察が結構おろそかになっています。
帰る途中で、以前トラフトンボやサラサヤンマが見られた、池に寄ってみました。
両種とも見つけられませんでしたが、池をオオヤマトンボだけが飛んでいました。
これで今日のトンボ観察は終了ですが、昨日、今日のゲストを紹介します。
両種ともとても美しい色合いで、特にカラスアゲハは羽全体が色づきとてもきれいでした。